よく先生は世間知らず、だから進路指導なんか先生にできない、と言われます。特に将来の仕事に関しては。でも、歌手を目指している生徒がいたら、自分が歌手を目指した経験なんかなくても、歌手の友人を紹介してあげればいいんですよね。弁護士目指したいのであれば、弁護士の友人を紹介してあげればいい。

幸運にも、私の周りには様々な職種の友人がいます。それが唯一の自慢ですね。彼らと話をすると、本当に面白いんですよね。業界によって本当に常識が違う。

適当に職種を列挙して見ますね。大工さん、ケーキ屋さん、金融関係、IT関係、弁護士、看護士、医者、先生、大学教授、歌手、俳優、などなど。

大学院、大学の友人は世界中に散らばっていてなかなか会えないのですが、高校などの仲間とは頻繁に会いますし、地元の公立中学でも同窓会などを定期的に行ってきたせいか、昔の仲間ともご飯を食べに行ったりします。そうです、私が同窓会幹事やってます。特に私みたいな本拠地がアメリカみたいな人間には、帰国時に時間を空けて会ってくれます。本当にありがたいです。

先日、久しぶりに会ったのがバスの運転手をしている友人。彼の話の中で印象に残っているのが以下の3点でした。

  • ノンステップバスの心地悪さ
  • 缶ジュースも買えないバスの運転手
  • 一日一本しか走っていない謎のバス

友人によると、ノンステップバス(お年寄りでも苦労なく楽にバスに乗れるよう、車体を低くしたバス)ほど運転手の力量が問われるバスはないのだそうです。

その理由としては、ノンステップの場合、ドアを大きくしなければいけいため、前輪のタイヤの位置が通常よりも後ろに下がってしまうそうです。

その分、前輪と後輪のタイヤの距離が短くなるために、不安定になり、バスの前後のゆれが大きくなる。そのために、少しでも急ブレーキをかけると、ゆれが激しくなり、お客さんもぐわんぐわん揺られる。運転手の力量が歴然とする、と。

親切心から生まれたであろう、ノンステップバス、しかし、そのおかげで揺れが激しくなっているという矛盾でした。

そして、バスの運転手さんは缶ジュースを買うことも許されないのだそうです。それも、とあるバスの運転手さんが現金をネコババしたために、決められたルール。

会社の現金以外は持ち歩いてはいけないため、缶ジュースも買えない状況に。

そんな彼は、ジュースが飲める休憩時間が待ち遠しいそうです。涙

そして、東京でも見かける一日一本しかないバス。なぜこのバスが運行されているの?と思うようなルートのバスを見かけたことはありますでしょうか?

実はバスのルートを確保するためには、政府に申請をしなければならず、かなり複雑な手続きをふまなければいけないそうです。

そうなると、採算が合わなくても、一日一本でもバスを走らせルートを確保しておいたほうが結果的にプラスになる、との見込みでバス会社は1日1本しかないルートを廃止しないそうです。

このような他業種の世界の話ほど面白いことはありません。今まで見えなかった世界が見えてきます。

こんな話を生徒に伝えると、生徒は喜んで聞いてくれます。大人の世界と、子どもの世界の橋渡し、それがわれわれ教育者の仕事でもあります。

なので、子供たちから進路相談を受けると、こんなやついるけど、話聞いて見たい?なんて言いますね。

先生は世間知らず、とか言われますけど、コネクションだけは負けませんよ。