妻がアメリカに来たのは6年前。

妻は東京生まれ東京育ち。

もちろん車なんて運転したことはありません。

そんな妻に、運転を教えた時の記録です。

一歩間違えていれば。。。

現在の私たち夫婦は存在していなかったでしょう。

今から奥さんに運転を教えようと思っているご主人がいましたら、悪いことは言いません。

やめておきましょう。

奥さんも、運転を教えてもらうのは、ご主人以外の人に頼みましょう。

どうして妻に運転を教えるべきでないのか。

どうしてご主人に運転を教わるべきで無いのか。

私たち夫婦の体験談をお伝えします。

アメリカの運転事情

アメリカにもドライビングスクールという教習所みたいなところはあるにはあります。

ただ、そういうドライビングスクールには行かずに、夫婦だったり家族が運転を教えたりするのが一般的です。

あとドライビングスクールは結構高いんですよね。

そのために、アメリカでは身近な人たちだけで、運転の練習をして、免許をとってしまうのです。

体験談

私の妻は、アメリカに来るまで運転したことはなかったそうです。

私「オレゴンでは運転できないと何もできないよ」

妻「え?怖い。。。どうして運転しないといけないの」

もちろん、どこに行くのも私が運転。

私はいつまでも妻の運転手をやるつもりもなかったですし、一人で動けるようになって欲しかった。

当時はウーバーもリフトも無かった。

そんな状況で、私は妻の運転手から解放されたかった!

自由が欲しかったのです!

つまり私がするべきことは、妻に運転を教えて、1人で運転をしてもらうこと。

そのため、毎週末を妻と一緒に運転の練習をすることに。

自由を得るためには、相当な困難が待ち構えていたとも知らずに。

人生初の運転練習

場所は自宅近くの駐車場。

週末は車も少なく、ただの広場となる駐車場。

そこで運転の練習をすることに。

駐車場では、私が助手席に。妻が運転席に。

私「まずエンジンをかけて。」

妻「え?どうやるの?」

私「鍵をさして、回すの。」

妻「どこにさすの?」

このようにエンジンをかけるのも一苦労。

初運転

最初は、どの程度アクセルを踏んでいいのか、わからない妻。

妻「どっちがアクセル?」

私「右のペダルだよ。」

ペダルを踏み込みながら

妻「これでいいの?」

ブーン!

私「うわ!」

アクセルを押すたびに車がエンジンをふかします。

まるでしゃっくりするように前に進む車。

何度も頭を座席にぶつけてしまいます。

命の危険を感じた私は必死に指導。

私「そうじゃなくて!少しずつアクセル踏みこむの!」

妻「え?どうやるの???少しずつやってるよ。。。」

そんな会話が何度も続きます。

これでは拉致があかないと、私が運転を見せることに。

運転手交代です。

妻「やっぱりこっち(助手席)が安心する」

私「一日も早く運転できるようになろう!」

私が口頭で解説しながら運転を始めます。

「まずはアクセルを踏みます。」

妻「ふむふむ」

カーブ手前で減速します。

妻「ふむふむ」

ハンドルを左に切ります。

妻「ふむふむ」

進行方向に車が向いたら、アクセルを踏みます。

妻「ふむふむ」

手を外して、ハンドルを元の位置に戻します。

妻「ふむふむ」

一連の流れを口頭で説明し、我ながらちゃんと説明できたぞ、と思う私。

しかし妻から一言。

「サッパリわからない」

「ガーン」

とりあえずしゃっくりしながらでも運転練習へ。

そんな妻でも何度も失敗を繰り返し、なんとか普通に進められるように。

車の左回りができるようになる妻。

「よし!その調子!上手だよ!」と一所懸命、妻を褒める私。

「もっと褒めて!私は褒めて伸びるタイプだから!」と必死な妻。

しかし、左回りばかりしていると、他のことができなくなるのです。

なんと、右回りができなくなります。

「左ばかり曲がってたら、右がわからなくなった!」

と訳のわからないことを言い出す妻。

「えー?なんでそうなるの???」

こんな会話を続けること3週間。

毎週やるんですが、なかなか上手くなりません。

パーキングもなかなかうまくいかず。

「完璧でしょ」と妻は言うものの、完全に白線の上にある車。

これでは、私の一人の時間が確保できない!と思い焦る私。

1番の問題は、「右」と「左」がよくわからなくなる妻。

そうです、これほど致命的なことはありません。

右曲がって、と伝えると、左に曲がろうとするのです。

一度本当に他の駐車中の車に当たりそうになったことも。

そのため、毎回必ず、右と左の手を挙げるテストをしました。

そして、右と左の間違いが少なくなった頃、駐車場はやめて、道路に出ようと提案。

「絶対無理!死んじゃう!」とビビる妻を横に、半強制的に道路に出させます。

道路ではスピードが遅すぎて、周りの車に大迷惑。

私「もう少し速くなりませんか?」

「これが限界!」と妻

めっちゃ遅いぞ。。。走っている人の方が速いのでは?というスピード。

私も仮にも塾の先生ですから、教えるプロと自負していたつもりでしたが、運転だけはなかなかうまく教えられず。

ああじゃない、こうじゃない、と私に言われすぎて泣き出す妻。

「日本に帰る!」と言い出す妻。

もう何もかもうまくいきません。

どうしたものか途方にくれていると、友人が手を差し伸べてくれました。

第三者は本当にありがたい。

そもそもどうして夫婦だけで乗り越えようと思っていたのか。

友人だったり、友人のご主人だったりが妻に運転を教えることに。

やはり他人が教えると、感情的に叱ることはなくなります。

夫婦だとどうして感情的になってしまうのか。

妻は運転の練習後も、私が指導した時とは違って、なんだか晴れ晴れとしていました。

今でも言います。

私が助手席に座っていると、なんだか叱られそうで緊張する、と。

そんなに自分はひどいことを言っていたのかと反省しております。

まとめ

というわけで、なんとか運転の練習をこなした妻。

3回目の挑戦で無事に運転免許を取得。

免許取得後の初めての一人運転では、近くのフレッドマイヤーというスーパーに行くつもりが、間違えてI-5という高速に乗ってしまう失態を犯すも。

なんとか今まで無事故でこれてる妻。

私は自分の自由時間が増えて大満足。

ただ二度と妻に運転は教えない、と心に誓うのでした。

悪いことは言いません。

ご主人は運転だけは奥さんに教えないことをお勧めします。

運転指導が原因で離婚とか笑えませんからね。

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おまけ

それにしても、当時は、妻もまだまだナイーブでした。

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