街を歩いていると、スマホを見ながら歩いている人がいます。
スマホを手に、にやけている人もいれば、難しい顔をしている人もいます。
公園に行けば子どもを遊ばせつつも、スマホをみている大人も多くいます。
子を持つ前、私はこう思っていました。
「親なのに子供を見ずに何やってるの」と。
でも、実際に子育てをしてみて思うのは、自分の時間のなさ!
子どもが小さい時は、本当に自分の時間がないものです。
子どもが生まれるまでは自分中心に生きていたのに。
子どもができたら、急に子ども中心に生きるってなかなか大変。
ほんのひと時をスマホを見ていたところでいいではないか。
ほんのひと時、育児を放棄していたっていいではないか。
子供が遊んでいる時くらいスマホを見ていたって、と思うように。
そのうち、こう思うようになりました。
子供にスマホを見させておけば、自分の時間ができる。
自分がスマホを見ることだってできる。
スマホを与えておく子育てほど自分にとって楽なことはない、と。
そんな昔の自分に伝えたいこと。
「楽な道って価値ないよ」ってこと。
だってスマホ与えておけば、楽なんですもん。努力は必要ないんですもん。
努力しなくていいことに価値は生じません。
工作するのも、どこかに行くのも、一緒に料理するのも面倒。
部屋は汚れるし、準備は大変だし、予想外なハプニングがいっぱいあるし。
でもね、面倒だからこそ価値があるって思うんです。
面倒だからこそ、その時がいつか愛おしいと思えるんです。
子どもにスマホを見せて、自分の好きなことをやっていたって、その時間を愛おしいとは思えないですよ。
結局何も残らないんで。
だから、昔の自分に言いたいこと。
それは、スマホってそんなに肌身離さず持ってなくてもいいよってこと。
スマホばっかり見ていないで、子どもをとことん優先してみたら、ってこと。
facebookやinstagram、twitterやline、そしてyoutube。
全部面白いし、刺激的だし、情報がいっぱいあるし、楽しいし。
でも、そこに時間をいくら費やしても、子どもとの時間は愛おしいものにはならないよ。
早く通知なんてオフにして、決まった時間だけスマホ見たらいいんだよ。
ベッドの脇に置くんじゃなくて、リビングで充電させておけばいいんだよ。
大事な要件だったり緊急なことがあったら電話くるでしょ。
早くスマホなんて置いて、子どもと追いかけっこしてみたら。
楽しいよ。風を切るように走るんだ。
待て待て!って言いながら。
子どももキャッキャ笑ってくれるよ。
そんなの馬鹿らしいって?
そんな時間が勿体無いって?
そんなことはないよ。
星の王子さまのキツネ君も言っていたじゃない。
ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。
いちばんたいせつなことは、目に見えない。
写真でもアップしない限り、子どもとの時間は、誰も「いいね!」してくれない。
でもね、子供は心で、たくさん「いいね!」してくれてるんだよ。
たくさんたくさん。それこそネットでは処理しきれないくらいの「いいね!」を。
一番大切なことは目には見えない。
だからね、そのスマホ、ちょっと置いておこうよ。
目の前の子どもから、たくさんの「いいね!」もらおうよ。
時がたったらさ、その「いいね!」が一番愛おしくなるんだからさ。
今だけでいいから。
スマホ置いてさ、ギュって抱きしめてあげようよ、目の前の子どもをさ。