何を隠そう、私の本業は教育者でして。

教えるのはもちろん、お母さんたちの相談相手になることも多いのです。

そんな中、多くの方にも通じる相談事は、できる範囲で、ブログでもお伝えしていけたらと思います。

真面目な子育て相談シリーズ、始めます。

ポートランド郊外、シアトル郊外、バンクーバー・キャマスWAにて巣鴨アドバンススクール(学習塾)とビーバートンにて巣鴨キッズ(幼稚園)を運営しています、みとのやです。

子育て相談

うちの子はアメリカに来て、数年経ちますが、英語力も周りの子と比べると伸びていないし、本人は英語の勉強もそこまで力が入ってなく、もう英語を伸ばすモチベーションがないのかな、と思っています。どう対応すればいいでしょうか。

(プライバシーのために若干相談内容を修正しています)

整理します。

お母さんは子供に英語力を伸ばしてもらいたいと思っています。

ただ子供が思ったように勉強に励まない、英語力も伸びていかない。

そんな状況の時、親としてどう子供に接すれば良いのか。

という相談内容と理解しました。

これは英語という部分を他の科目に置き換えてもらえたら、多くのお父さんお母さんが抱えている悩みかと思います。

うちの子は〇〇力も周りの子と比べると伸びていないし、本人は〇〇の勉強もそこまで力が入ってなく、もう〇〇を伸ばすモチベーションがないのかな、と思っています。どう対応すればいいでしょうか。

目次

  • 例え:ご主人が奥さんを観察
  • 回答:見えるところだけで評価しない
  • 見えないところこそ大事
  • 子供を観察する時に気をつけること
  • 心こそ大切
  • まとめ

例え:ご主人が奥さんを観察

まずは、相談者のお母さんをモデルとして例え話をしますね。

お母さんの主な仕事は、家事と育児だと仮定しましょう。

掃除、料理、洗濯、子供の面倒。

毎日ヘトヘトでなんとかやりくりしていることでしょう。

そんなヘトヘトな日々にご主人が仕事から帰宅しました。

洗われていない食器がシンクに溜まっていたとします。

そんな時に、こんな風に思っているご主人がいたとします。

「食器も洗っていないで何してたの?」と。

何だか辛くなりますよね。

一発殴ったろ!って思いますよね。

逆にご主人がこう思っていたとしましょう。

「そんなにヘトヘトなのか。家事と子育てで本当にお疲れ様、いつもありがとう」と。

もちろん、それでご主人が食器の片付けもしてくれたら最高ですけど。

それは今回の心の話とはずれるので、置いておきましょう。

どう見るか、心がどうあるのか、って本当に大事なんですよね。

上記の例の場合は、ご主人の奥さんへの見方であり心ですね。

食器も洗ってないで何していたの?と思われたら、なんか嫌ですよね。

ましてや、他の人と比べられてみてください。

周りの奥さんは家事も育児も頑張っているのに、お前はなんで頑張れないのか、家事も育児もやる気がないのか、なんて思われていたら。

決していい気分ではないですし、もっと家事頑張ろうとは思えないのではないでしょうか。

でも、多くのお父さんお母さんは、こういう見方を子供にしてしまっているんですね。

子供も一緒なんです。

どんな心でお母さんやお父さんに見られているか。

この子は勉強もしないで成長したくない子なんだ、と見られているか。

それとも、この子は今は勉強してないけれど、まだそのタイミングじゃないんだ、いつか何かに没頭して充実した人生を送るんだ、今日も元気でいてくれてありがとう、と見られるか。

心の違いであり、ただの見方なんですけどね。

観察方法は2つに1つ。

周りの子と比べて、うちの子は勉強したくないのだ。もうダメなのだ。と見るのか。

それとも、まだそのタイミングじゃないんだな。今日も元気でいてくれてありがとう、と見るのか。

回答:見えるところだけで評価しない

まず大事なのは、上記のご主人の例と同じで、見えるところだけで評価しない、ということです。

洗われていないお皿だけをみて、評価されたら嫌ですよね。

それと同じで、子供だって勉強していない姿を見て、評価されたら嫌なんですよ。

表向き、子供は勉強していないかもしれません。

また英語に対してもそこまで力が入っていないように見えるかもしれません。

でも、アメリカの現地校に通っていて、英語力をあげたくない、という子はいないんですよね。

みんな、本当は英語ができるようになりたいと心では思っています。

でも、他の子と比べてしまうと、その成長速度が遅かったり、他の子よりできなかったりするわけです。

そんな時に、親としては、うちの子の何かが間違っているんじゃないか、モチベーションがないんじゃないかという考えになりがちです。

見えるところだけ見ると、モチベーションがない、という結論に。

見えないところこそ大事

まず大事なことは、その子をじっくり見てあげることです。

見えにくいところを観察すること。

成長しているところを見つけてあげること。

小さな頃は成長は目に見えるものです。

今までハイハイしかできなかった子が、つかまり立ちをするようになった。

つかまり立ちから、歩けるようになった。

やがてオムツが取れるようになった、と。

子供の成長は目に見えるもの。

それが子供が大きくなるにつれ、成長が外見から中身に変わってきます。

頭や心が成長していきます。

すると、途端に成長が見えにくくなります。

私たちもそうです。

昨日の自分よりも、何かをして、何かを知り、何かを経験しても、それを自分が成長しているんだという自覚はありません。

なんとなく1日を終えて、今年も1年老けてしまったと考えているかもしれません。

でも、何かしら成長しているんですね。

何かしら昨日の自分からは変化があるはずです。

みんな日々変わってきている。

でも、それはよーく観察しないと気づかないことなんですよね。

子供を観察する時に気をつけること

観察方法は2つあります。観察方法というよりも心がどこに定まっているのか。

1つ目:この子はもう諦めているんだ、と思って見る

2つ目:この子は成長したがっているけど、まだタイミングじゃないんだな、と思って見る

褒めて育てるとか、自由にさせるとか、環境を整えれば自然と伸びていくとか、色々と巷には教育ハックが溢れていますが。

正直、どんな教育方法も大差ありません。

なぜなら、心こそ一番大事だからです。

この心なしでは、どんなテクニックも無駄に終わります。

お父さんお母さんが、どんな心で子供を見ているかがとても大事です。

まとめ

補足しておきますが、お母さんの見方が変わっても、お子さんは何も変わらないかもしれません。

でも大事なことは、子どもを変えることではないんですね。

だって、自分でない誰かを変えるなんて、富士山を動かすくらい難しいことなのですから。

他人を変えることよりも簡単なことがあります。

それは、自分の見方を変えること。

見方が変われば、世界が変わります。

なぜなら世界とは、自分というフィルターを通して見えているものだからです。

自分のフィルターが変われば、世界が変わります。

子供に変化を求めても苦しいだけです。

そんな時は、まず自分の子供への見方を変えてみましょう。

うちの子はできない子、モチベーションがない子、と見るのか。

それとも、今はまだモチベーション出てないかもしれないけど、本当はもっと成長したいんだろうな、と見るのか。

ほんの少し子供への見方を変えるだけで、子供は楽になれます。

なぜなら、お母さんが楽になるからです。

まずは今日1日だけで良いので、お試しください。

勉強していない子供を見ても、本当は勉強したいんだろうな、まだそういうタイミングじゃないんだろうな、でも、今日も元気でいてくれてありがとう、と。