私の留学体験記1日目です。今思うと笑える1日目だったのですが、渦中にいる本人にとってはなかなかハードな一日目でした。

 

ホームシックが起きるのは3つの条件だけです。

  1. お腹がすいている時
  2. 風邪をひいた時
  3. 成績が悪い時

私の留学1日目のホームシックは1番のお腹がすいていたのが理由でした。

 

ポートランド空港

小学校以来のアメリカで興奮と不安に襲われていた自分。

入国審査を通るときに、ガタイのいい管理官に「渡米の目的は?」と聞かれたので、留学です、と答えました。

すると、「Good Luck」と言われて、なんだか気持ちが少し楽になった気がしました。

 

入国できたは良いものの最初の大学であるSouthwestern Oregon Community CollegeがあるCoos Bayまで行くのに再度、飛行機に乗らなければならなかったのです。

案内のままにポートランド空港を歩き着いたところにあった飛行機は小型のプロペラ機・・・

「えぇぇぇ、今の時代ジェット飛行機でない飛行機が・・・」

とプロペラ機を初めて見た私は動揺を隠し切れず、飛行中は飛行機が揺れるたびに冷や汗をかいていました。

背中が汗でびっしょりになったのを覚えています。

また、Coos Bayに向かう機内の中で、外に見えるのは森ばかり。

私はこのとき疑いました。

「本当に大学なんてあるの?森しかないよ!」と。

よく考えたら、ウェブとメールだけで大学決めてしまい、騙されているのかもしれない!留学詐欺にあったのか!?そう考えてしまったのです。

今思うと、まぁおちつけ、それはそれでいいネタだぞ、と思えるのですが。

 

クースベイ到着

 

目的の空港につくと、笑顔がまぶしい韓国人の青年がお迎えにきてくれていました。

留学詐欺にあったと思っていたことと、成田から一人ぼっちだったので、人が居てくれてほっとしました。

それもつかの間、車に乗り、大学の敷地内の寮の部屋に案内されました。

「明日オリエンテーションだから、朝8時にオフィスに来てね」との言葉だけで
私は一人寮の部屋に取り残されました・・・

時差ぼけ対策のため、私は他の生徒よりも一日早く着いたために200人ほど入るであろう寮に一人っきり。

外からは木の葉が風でゆれる音とラクーンの鳴き声だけが聞こえてきました。

 

空腹とのたたかい

 

私のお腹の音も聞こえてきました。

私はお腹がすいていたのです。

しかし、困ったことに食料をあまり持ってきておらず手元にあったのはインスタントラーメン、魚の缶詰、プッカ(チョコのお菓子)と飲みかけのアクエリアスでした。

まず試してみようと思ったのはインスタントラーメン。

しかし、これは選択肢からすぐ外されました。

なぜなら、キッチンには鍋など置いておらずお湯がつくれなかったからです。

次に缶詰。

缶きりがないとあけられないもので、指のつめでひっかけてみたり踏んづけてみたり、しまいには壁に思いっきり投げてみたり、色々と試行錯誤してみたのですが、あけられず・・・

 


当時はグーグルもなかったですし。Wi-Fiもなかったですからね。e-thernetというケーブルでのみネットに接続はできたのですが、もちろん設定が必要なため、ネットに繋がったのは寮に入ってから1ヶ月後でした。


 

残ったものはプッカとアクエリアス。

明日の朝8時まで残すは18時間。

私はプッカとアクエリアスをちょっとずつちょっとずつ口の中に入れていきました。

 

プッカで空腹をごまかしつつも、寒い中シーツもないベッドマットの上で天井を見つめていました。

持ってきたダッフルコートを掛け布団代わりにしたものの、時差ぼけでなかなか寝ることができなかった数時間。
なんでアメリカにきちゃったんだろ・・・と

後悔に後悔をした留学一日目でした。

 

ホームシックを振り返って見て

今思うと、プッカで18時間をやり過ごしたなんて、本当にネタでしかないのですが。その時は本当に日本に帰りたいと思ったものです。

ホームシックという洗礼にあった留学初日。

でも、こんな経験も貴重なものでした。

これでホームシックにかかっている学生さんには心からアドバイスできるわけですからね。

プラスにならないことって人生に起きて来ないもんだな、と今だから思います。

 

もしこれを読んでいるホームシックにかかっている留学生がいたら、まずはお腹いっぱいにしよう!と伝えてあげますね。笑

 

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写真はポートランド大学のものです

 

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