先日、とある二つの出来事がありまして、その際に色々と「老い」と「成長」について考えてしまった、という話です。

ポートランド郊外、シアトル郊外、バンクーバー・キャマスWAにて巣鴨アドバンススクール(学習塾)とビーバートンにて巣鴨キッズ(幼稚園)を運営しています、みとのやです。

映画館に1人で行くのを見送った話

先日、私は映画を見に映画館に行こうとしました。

行こうとした、ということは結局行かなかったんです。

アカデミー賞にもノミネートされた「perfect days」という日本の映画。

最近は日本の映画もこちらで上映するようになりましたね、本当に。

映画には役所広司さんが出ていますし、評判も良く、見にいきたかった訳で。

これは映画館で観たい!観ないとだめだ!と思ったんですよね。

ただ、息子の体調が本調子ではなく、家族全員で外に出れる状況ではなかったのです。

1人で行っていいよ、と妻も言ってくれました。

ただ、私は行くのをやめたのです。

別に家族全員で見るような映画でもなかったのでね、1人で行くこともできました。

そこで、私は考えました。

どうして私は1人で映画を見に行かなかったのか、と。

今までの私であれば、週末だろうが、家族で行けなかろうが、喜んで1人で映画を見に行っていた、と思うんですよね。

なぜ自分は1人で映画館に行かなかったのだ?

年取ったせいなのかな?と思いました。

よく言いますよね。歳をとると保身に回る、と。

家族とじゃないと外に出られない体になってしまった?

そんな映画館に行くか行かないか騒動でした。

コストコでご飯パックを見送った話

別の日、近くのコストコで買い物に。

ご飯パック12個セットが売っていたんですよね。

でもそれは日系の食品ではなく、韓国系のご飯パックだったんですね。

韓国系のお米って私は好きです。

日本のお米がこの世からなくなっても、韓国のご飯があればなんとかなる、とさえ思っています。

ただ、ググると、そのご飯パックのレビューがウェブに載ってあって。

とある日本人の1人の方がこのご飯パックはリピートしない、と書いていたんです。

匂いが嫌だ、と。

私は逡巡しました。

結局ご飯パックの通路をうろうろした後、ご飯を買わないで家につきました。

リスクを取らなかった自分?

映画にしろ、ご飯パックにしろ。

全く別の話ではあるのですが、私は少ししんみりしていました。

あれ?今までの自分だったら、リスクをとって果敢に挑戦していたのに。

まずかったらまずかったで、それはそれでブログのネタになるし🎵って感じで。

でも、その時の自分は違ったんですね。

あれ?どうして?歳とったから?と。

あれ、若い頃はこんなんじゃなかったのに、と思ったんです。

映画は評価が低かろうが高かろうが、手当たり次第見にいって。

コストコの商品も、色々と挑戦してきて。

でも、今回の二つの事象は、なんだか自分の中で寂しかったんですよね。

あ、自分も歳とって保身になるのか、と。

今まで、どれだけ白髪が増えようが別に気にしなかったのに。

筋肉痛がたとえ2日後に来ようが3日後に来ようが気にもしなかったのに。

今回の件はさすがにしんみりしてしまったんですよね。

人はこうやってメンタルから老いていくのか、と。

しんみりからの切り替え

でもですね。

そんな話を友人にしたら、成長したのでは?と言われました。

私はものすごく納得が行きました。

しんみりしてしまうのも、切り替えが早いのも40代。

私も40を過ぎて、経験値を積んで、1人で考えさせられる映画を見ることも、訳のわからないアニメ映画を家族で見ることも経験して。

家族での時間を犠牲にしてまで、1人で映画を見に行こうとは思わなかったんです。

それなら、家のリビングで、家族でNHKの「新プロジェクトX」でも見て、スカイツリー完成の舞台裏を見ようと思ったんですね。

実際に、「プロジェクトX」を見終わった後は、家族でスカイツリーを見に行こうね、となりました。

コストコの美味しい食品も、おいしくない食品も試して、経験値が上がりました。

今まで何度も、食品ロスをしていました。

具体的に何がまずかったとかは、明記しませんけどね。

味なんて人それぞれなのでね。

ただ、コストコのスイーツはくせものが多い印象ですので、お気をつけて。

色々とコストコの大量買いで、失敗して、どれだけ食品を廃棄してきたことか。

そうなんです。私は経験値を積んで、大人になったのです。

見通しを立てられるようになった、と言いますか。

まさか、自分が40を過ぎてから、大人になったことを実感するとは思ってもいませんでした。

高校生の時は、大学生が大人に見えて。

学生時代は、社会人は大人と思っていました。

20代の時なんて、40代がめっちゃ大人に見えて。

でも、40過ぎて、初めて自分がその大人の仲間になったような気分です。

後先考えずに、がむしゃらに行動をしていた自分が少し懐かしい気さえします。

こうやって人は、老いていく、いや、成長していく。

老いと成長は表裏一体だな、と思いました。

リスクを取りまくっていた人が、リスクを気にするようになる。

後先を考えるようになる。

これが老いなのかもしれないし、成長なのかもしれない。

それは、誰が決めることなのではなく、自分で判断すること。

その判断に対して、自分が納得いっているのかどうか。

そんなことを考えてしまった映画館とコストコの話でした。

40代も思っていた以上に楽しいですね。