「アメリカのパパってどんな感じ?」

後輩から受けたブログネタリクエストでした。

ポートランド郊外、シアトル郊外、バンクーバー・キャマスWAにて巣鴨アドバンススクール(学習塾)とビーバートンにて巣鴨キッズ(幼稚園)を運営しています、みとのやです。

この案件、私の中でなかなか成熟していかなくて。

なぜならアメリカのパパってこうだよね、と一概に言えないんですよね。

あまりにも多様だから。

アメリカは多様

日本ではよく「欧米」と一色単にしますが、まずはヨーロッパとアメリカで全然違います。

また、欧米の「米」の中でも、北米と南米って全く違いますし。

北米の中でも、カナダ人と、アメリカ人は全然違うんですよ。

おそらくみなさんが思うアメリカ人ってキリスト教の白人かと思うんですけどね。

白人でさえ、所得の格差も大きくて一概に白人ってこうだよねって言えないんですよね。

そんなことを考えていたら、「アメリカのパパってどんな感じ?」に対する回答が全然まとまらなくて。

ただ、先日、妻にその話をすると、子どもに対する態度の違いなどを話してくれて、あぁ、そこ中心に書いてみよってなりました。

前置きが長くなりましたが、今日の記事はアメリカ社会の子どもへの姿勢です。

アメリカは東京と比べると子供に優しい

私も妻も東京しか知らないので、東京と比べています。

私たちが経験した東京と比べると、アメリカの人々は子供に優しいなって感じます。

多様な社会ですが、そこだけは一貫していると思います。

ニューヨークでも、シアトルでも、ここポートランドでも。

とにかく、子どもに優しい人たちだな、って。

事例だけなら、とことんありますよ。

アメリカで体験した、子供に優しい事例を6つご紹介。

1電車

例えばですよ。ポートランドにはマックスっていう電車があるんですね。

4両編成とかの小さな電車です。

これが通勤ラッシュ時は、乗客でそこそこいっぱいになります。

そこにたまたま乗り合わせてしまったのが、うちの妻とベビーカーに乗った3歳の時の息子。

オレゴン動物園の帰りだったんですよね。

駅のホームで電車を待っていると、人でいっぱいな車両が目の前に到着。

妻は、子どももいるし、満員の電車は見送って、次の電車に乗ろうと思ったそうです。

そうしたらですよ、ドアが開いた瞬間。

まるでモーゼスが海を真っ二つに割ってしまうかのように、たくさんの人がいた車内が「さ!」って二つに割れたそうです。

冗談では無く。本当に。

そして、座席に座っていたおばちゃんが、ここに座りなさい!と言って、席を譲ってくれたそうです。

申し訳なさそうに座る妻と嬉しそうにする息子。

おばちゃんも色々と息子を構ってくれたそうです。

そして、降りる駅になって、妻が立ち上がりかけた時、これまたモーゼスの再来ですよ。

「さ!」って人混みが割れたんですよ。

もう笑っちゃいますよね。

そんなに皆ビビってたの?って妻に聞いてしまいましたよ。

しかも、これ一回だけでは無いんです。

2バス

バスに乗り込んだ時もですね。

高校生でごった返していたんですよね。

遠足か何かで多くの高校生がいたのでしょう。

その子たちが、3歳の息子を見た瞬間。

数人がさって立ち上がって、席を譲ってくれたんです。

そして、息子の席の後ろに座っていた高校生は、いないいないばあとかして息子の相手もしてくれました。

お子さんかわいいですねー、と伝えてくれて。

高校生もいい動きしてくれたんです。

まだまだ子供に優しい事例はたくさんありますよ。

3プール

プール横でオイルか何かで息子が滑って転んで泣いたんですよ。

そうしたら、近くにいたおばちゃんが、もう怒り心頭で。

何に怒ったか分かります?

「だれ?こんなところにオイル落いていった人は!?私、プールの管理人にいってくるわね!」と言って、管理人に言いつけに言ってくれたんですよね。

赤の他人ですよ。

見ず知らずの子供のために怒ってくれてクレーム入れてくれるなんて。

4公園

2歳の息子が公園の噴水で遊んでいた時。

息子は誰かのあとをついて行きました。

お母さんと同じような麦わら帽子の人についていったんですね。

「あらら息子よ、そっちじゃ無いよ!」って言いそうになった時。

息子は号泣。この人はお母さんじゃないと分かったのでしょう。

私たち夫婦は、それでは顔出しますか、って感じで行こうとしたらですね。

一人のおばあちゃんが息子に駆け寄ってこう言うんです。

「お母さんを探しているの?大丈夫よ。私が見つけるから」と。

英語がまだ何もわかっていなかった息子。

「ママが、ママが」としか日本語で言えないんですが、それでもおばあちゃんは分かろうとしてくれて。

「ママね、ママよね、一緒に探しましょう!」って。

一部始終を見ていた妻はすぐに、息子に駆け寄りました。

そのおばあちゃんにも、もちろんお礼を言って。

でも息子はお母さんに抱かれても、まだショックで泣き続けるわけですね。

2歳児にとっては、相当ショックだったのかもしれません。

そうしたら、おばあちゃんがパックのジュースをくれたんですよ。

「どうぞ!ジュースよ。もう大丈夫よ」って。

息子はジュースを見て泣き止みました。

なんか私が泣きそうになりましたよ。

何?おばあちゃん素敵すぎますって。

5トイレ

スーパーのトイレ、3人の大人が並んでいました。

息子は漏れそう、とか言いながらグルグル走り回っているわけです。

私としても、この3人の人全員にお願いしないと息子もらしちゃうかも、と思ったんです。

そうしたら、3番目の人が1番目の人にこう伝えてくれました。

「この子先でいいよね」と。

そうしたら、1番目の人が、どうぞって言ってくれたんですよ。

誰も嫌な顔せずに。

なに?この連携プレー。ありがとうございます!って感じですよね。

6エレベーター

息子が生まれて数ヶ月の時。

エレベータに乗ったら、見知らぬ人に「Congratulations!(おめでとう!)」なんて急に言われるんですよ。

え?なんかめでたいことあったのかな?って思ってしまいましたよ。

出産おめでとう!って意味だったんですよね。

それ以来、私も生後数ヶ月の子を抱えているお父さんお母さんを見たら、「Congratulations!」って声かけています。

赤の他人でもね。

スマイルと声かけ

息子をどこに連れていっても、本当に多くの人が笑顔を向けてくれるんです。

そして、声をかけてくれる。

かわいいわね、とか。うちの子供もこんな時があったわ、とか。

とにかく私と息子に声をかけてくれる。

ここ大事。息子にだけではないんですよ。

ちゃんと私も一人の人間として扱ってくれるんですね。

公園でも、エレベーターの中でも、バスでも、電車でも。

みんな赤の他人なのに。

コミュニティ全体が、子供に対して、そして子育てしている親に優しいんですよね。

東京では

逆に東京の残念な事例もお伝えしますね。

私たちが経験したのは、一時帰国という短い期間での出来事なので、これが全てではないと願っています。

ショッピングモール

東京でショッピングモールの遊び場で時を過ごしていた時ですね。

私が「お子さん何歳なんですか?」とか隣のお母さんに声をかけたもんなら、「あなた誰?」って顔されたんですよね。

赤の他人には声をかけちゃダメっていうルールでもあるんですかね。

それか他人に声をかけられるのが慣れていない?

私が相当不審者っぽかった?

公園

あと公園でも同じようなことが。

子ども同士では、知らなくても勝手に遊んだりしているんですけどね。

子供が遊んでいるから、その子のお母さんとかに声かけるじゃないですか。

声をかけるとやっぱり気まずそうにするんですよ。

あれ、何か悪いことでもしたかなって思っちゃいます。

私が男性だからなんですかね。

男性はお母さんに声かけたらダメなんですかね。。。

かわいい!の言葉の裏

東京でも見知らぬ女子高生が息子に「かわいい!」とか言うことがあります。

でも、言ってはいるけど、息子に「伝えてる」わけではないんですよね。

動物園のパンダを見ているような「かわいい!」です。

一方的に感想を発している。

もちろん、息子を抱っこしている私には見向きもしない。

彼女たちには私は存在していないんです。

パンダを抱えている黒子のような扱いですよ。

本当に寂しい限り。

まとめ

アメリカと日本。

と言うか、ポートランドと東京ですね。

全然違う子どもたちに対する接し方をあげました。

大都会と小さな街ですから。

違うのは当たり前なのですが。

もちろん、アメリカでも子供が嫌いな人もいるでしょうし。

東京でも他人に優しい人はごまんといることでしょう。

ただ、東京への一時帰国などからポートランドに戻ってくると、安心するんですよね。

アメリカの人たちの子供への優しさを随所に感じるんです。

これこそ、ポートランド(アメリカ)の過ごしやすさ、なのかなって思います。

ま、そんなこと言っていても仕方ないので、私は、一時帰国したとき東京でもお構い無しに見知らぬ人に声かけますけどね。

バスで前に座った赤ちゃんとかに「いないいないばぁ」とかやりますし。

電車で隣に座った赤ちゃん連れのお母さんとかに「お子さんおいくつなんですか?」とかこりずに声かけますよ。

変な顔されてもね。

子供に優しくない東京に風穴を開けてやる!って意気込みでね。