桜って良いですよね。

春を感じるからでしょうか。

本日は、ポートランドの桜の名所と、そこにある日系人の石碑の紹介です。

断っておきますが、真面目な内容です。

ポートランド郊外、シアトル郊外、バンクーバー・キャマスWAにて巣鴨アドバンススクール(学習塾)とビーバートンにて巣鴨キッズ(幼稚園)を運営しています、みとのやです。

オレゴン州ポートランドの桜名所

さてこちらアメリカオレゴン州、ポートランドにも桜が咲きます。

ダウンタウンを通るウィラメット川沿いが特に綺麗で有名です。

路駐は結構大変なので、近くのスマートパークという駐車場に入れちゃいましょう。

私は毎年のようにウィラメット川沿いの桜を鑑賞しています。

そして、桜の近くには日系人の石碑があるんですよね。

私はかれこれ15年近く、ただ素通りしていました。

なんかよく分からない詩が彫られているな、程度でした。

でも、Public Art Portland というアプリを入手してから、完全にこの石碑の見方が変わりました。

アプリへのリンクは記事の下に貼っておきますね。

いくつかの石碑を紹介しますね。

“Mighty Willamette beautiful friend, I am learning, I am practicing to say your name.”

「壮大なる ウィラメット川 美しき友 私は学ぶ 私は貴方の名前を言えるように練習する」

最初は、ふーん、って思っていました。

英語ができなくて、友達の名前を発音できるように頑張ったんだな、って。

でも、これ日系の方々の詩なんですよね。

それはそれは海外旅行なんて夢のまた夢であった時代。

ネットもない時代に、何も知らずに勇気を振り絞って渡米してきた人たち。

今よりも圧倒的に白人社会であったオレゴン州

日系の人々は、友人の名前を正しく発音できるように努力したわけですね。

英語なんてどう学んで良いのかもわからなかったことでしょう。

そう考えると、名前を正しく発音できるように練習するという句が心に響きます。

その他にもこちらの石碑。

“Sure I go to school.  Same as you.  I’m an American.”

「もちろん私も学校に行く、貴方と同じように。私はアメリカ人だから。」

これだって非常にシンプルな詩です。

でもめっちゃ深い!

日系の人たちは、二世、つまりアメリカ生まれの子には日本語を教えなかった、と言われています。

なぜなら早く英語を学んで、早くアメリカ社会に溶け込んで欲しかったから。

しかし、当時は白人ばかりのオレゴンで、アジア人は珍しく。

日本人も多くの差別にあいました。

そして彼らも差別に合いながらも、日系として認めてもらおうと模範的な市民であろうと日々努力したと。

だからどんなに差別を受けても、いじめられても、僕は学校に行く。アメリカ人だから、と。

シンプルな詩が心に沁みてきます。

Rounded up in the sweltering yard.  unable to endure any longer.  standing in line, some collapse.”

「灼熱の中集められ、もう耐えられない。列に並び、倒れる人々」

これも本当にこの詩だけだと訳がわかりません。

これは日本がパールハーバーを攻撃をして、西海岸に住む日系の人々が収容所に収監される前の句です。

今のエキスポセンターがあるところは、元々は農場で、そこに日系の人たちは収監されていたそうです。

農場なので、家畜の糞がたくさんあった。

暑い夏の日は、本当に臭く劣悪な環境。

そんな中、ご飯を食べるにも、トイレに行くにも、何をするにも長蛇の列に並ばなければいけなかった。

何人かは耐えられず倒れてしまった、と。

何も知らなければ、シンプルな詩なのですが、その背景を知るだけで全く違った石碑になってしまいました。

まとめ

もうこんな詩が書かれた石碑が10個もあるんですよね。

ぜひアプリを聴きながら、読みながら探索してみてください。

綺麗な桜と石碑が、全く違ったものに見えてくることでしょう。

また近くにもオレゴン日系ミュージアムもあります。

石碑のところから徒歩10分もかかりません。

こちらも強烈でした。

ぜひ、訪ねてみてください。

今の私たちのアメリカでの生活があるのも。

先駆者たちのおかげなんですよね。

アプリへのリンクは ↓ から

https://apps.apple.com/us/app/public-art-pdx/id416967691