駐妻はキラキラしていると耳にしました。

キラキラ?

キラキラってなんだ?と。

私にとって、キラキラといえば、ビックリマンチョコのシール。

キラキラシールの価値は高かったんですよね。

ビックリマンのキラキラも、駐妻のキラキラに通じるなと思ったので、今回はそんな話です。

ポートランド郊外、シアトル郊外、バンクーバー・キャマスWAにて巣鴨アドバンススクール(学習塾)とビーバートンにて巣鴨キッズ(幼稚園)を運営しています、みとのやです。

お題にある「駐妻はキラキラしているのか」

結論から言うと、キラキラしていませんよって話です。

キラキラして見えるのは、ビックリマンシールのキラキラと同じ。

珍しく、分かりやすいだけ。

そして、そのキラキラの裏では、しっかり対価を払っているっていう話です。

珍しいからキラキラ

SNSにて、駐妻の方々のアカウントからは、自国では見られない写真がいっぱい出てくるわけですよね。

遠くまで見渡せる広い空!

さんさんと輝く太陽!

輝き続ける大いなる自然!

おしゃれなカフェ!

そういう写真上がってくるじゃないですか。

これはプロの写真家の方と話をしていた時の話なのですがね。

インスタグラムってフィルターっていうのがあってですね。

普通の写真もフィルターを使うと、おしゃれに見えたりするんですよ。

セピアだったり、白黒だったり。

最近、フィルター使っている人は見ないんですけどね。

そもそもインスタグラムを私自身、あまり見ないんですけどね。

話を戻して、写真家の人に「どうしてインスタでフィルターを使うと普通の写真がおしゃれに見えるんですか?」って私は質問しました。

すると意外なことに回答は

「皆が見慣れていないから」だそうです。

見慣れているとキラキラして見えず。

見慣れていないとキラキラして見える?

そう、見慣れていないものってキラキラして見えるんですよね。

毎日見ているものって何も魅力を感じないですよね。

それが当たり前だから。

アメリカで行ったら、入り組んだ高速道路とかね。

別に現地の人なら何も思わないじゃないですか。

うわぁ、この高速めっちゃ入り組んでる!

なんてテンション上がりませんよね。

でも、入り組んだ高速道路がない中東の王子様は、感激して、自国で入り組んだ高速道路を作ったらしいんですよ。

必要でもないのに。

知らんけど。

だから、日本在住の人からしたら、アメリカの自然あふれる景色とかね。

レンガが敷き詰められた歩道で飲むコーヒーの写真とかね。

別にそこに住んでいる人からしたら、キラキラでも何でもないものがキラキラに見える訳ですよ。

見慣れているかどうか。

それがキラキラの条件の一つ。

思えば、ビックリマンのキラキラシールだって、見慣れていないものだったんですよね。

だからあんなに目の色変えて、集めていた訳ですよ。

分かりやすいからキラキラ

慣れていないものがキラキラの一つの要素であれば、他にもキラキラに見える要素ってありまして。

その一つに分かりやすさ、がありますね。

例えば、年収って分かりやすいですよね。

年収一億円!とか聞けば、すごいですね!ってなりますよね。

出身大学もそう。

ハーバード!とか聞いたら、すごいね!ってなりますよね。

分かりやすいんですよ。

駐妻のキラキラ要素もわかりやすいんですよ。

例えば、駐在の方々のキラキラ要素として、会社からの福利厚生ね。

日本への一時帰国を、会社が飛行機チケット代を出してくれる、と。

他にも家の家賃補助。

子供の教育費の補助。

車だって会社からの補助。

携帯だって会社の補助。

これだけ聞いていると、駐在って至れり尽くせりだな、って思うわけじゃないですか。

キラキラした見慣れない写真ばかりあげて、分かりやすい福利厚生だってついてきて。

いいなぁ、って思うわけですよね。

でも、それってやっぱり分かりやすいからだと思うんです。

お給料がいくら、よりも福利厚生ついてます、の方が分かりやすいんですよね。

ビックリマンシールも、分かりやすかったんですよ。

キラキラは価値がある、その他は価値がないっていう分かりやすさ。

チョコレートを開けた瞬間に判明する残念感。

あぁー、キラキラじゃなかった、っていう分かりやすさ。

キラキラって分かりやすくないとダメなんですよね。

キラキラには対価がある

じゃ、どうして駐在は福利厚生が手厚いのか。

どうして家賃補助があるのか。

どうして一時帰国を会社が補助しているのか。

どうして子供の教育費の補助が出ているのか。

誰も何も疑問には思わないわけですよね。

なんで会社がいたれりつくせりで、補助を出しまくるのか。

一言で言うと、税金対策ですよ。

会社としてはお給料を上げるよりも、補助にした方が税金対策になるからです。

補助を出している分、給料は抑えられていることでしょう。

日本の皆さんも、通勤手当が出てるかと思います。

あれ、何でわざわざ通勤手当に分けられているのか知っていましたか?

交通費は給料に含まれないのです。

会社の税金対策です。

全部お給料として出さないのは、その方が会社として節税できるからです。

もちろん、会社の節税にも、個人としても節税にもなります。

これはwin-winでしょう。

ただ個人の視点としては、お給料ではないので、用途が限られてしまうのです。

一時帰国のチケット代も、普通にお給料として出されていたら、駐在の皆さんは毎年帰国しないことでしょう。

会社からの様々な補助がなければ誰も海外に駐在で行こうとはなりませんしね。

キラキラに見せないと、誰も駐在としてこなくなっちゃうから。

対価ってやつです。

世の中、美味しいだけの話なんてありません。

必ず対価があるのです。

例えば、ここに治験用の薬があってね。

まだ認可されていない人体実験ですよ。

治験に協力してください、って頼みますよね。

協力してくれたら300万円払いますってなっていたらですよ。

皆さんどうします?

え?この薬飲むだけで300万円ですか?やります!って思えます?

この治験は本当に大丈夫なのでしょうか?ってなりますよね。

300万円出さないと、治験に協力してくれる人がいないんですよね、っていう。

結局そう言うことなんですよ。

恩恵受けるだけってないわけですよね。

福利厚生と言っても、対価なわけですからね。

駐在の人は何を対価として提供しているのか。

それは想像以上に大変な海外生活。

訳のわからない異国での生活ですよ。

駐妻であれば、家族のサポートですよ。

専業主婦やって、旦那と子供を支えてね、っていう。

でも、持て余す時間にモヤモヤしたり。

友達もいなければ、家族もいない。

旦那が慣れない海外生活でうつ病にならないよう、過労で倒れないようにサポートしたり。

子供が現地校でノイローゼにならないように、ちゃんとケアしたり。

実際に、諸事情で帰国せざるを得なかった家族、結構いるんですよ。

知らないでしょうけどね。

そういう方達は、ひっそりと帰国されますからね。

皆さん、本当に大変な思いをして海外生活をされています。

まとめ

駐妻、何だかキラキラな要素がありますけどね。

海外勤務の旦那にただ一緒についてきた人でしょって思われ、会社から色々な補助も出て、うらやまって思われる。

SNSではなんだかキラキラしている見慣れない写真ばかりが上がってくる。

会社からの補助で定期的に一時帰国してきて日本でも楽しんでいる。

でも現実は全然違って。

旦那さんに連れてこられて、一日何をしていいのかも定まらず。

外で仕事するにも会社から禁止されていたりね。

自分の存在意義を問われ続ける日々を送り。

それは悠々自適な駐妻ライフではなく。

まるで多めの失業保険で生活しているような、先の見えない不安だらけの日々でしょう。

現状お金に困りはしないけど、何をしたらいいのだ、と。

少しでも英語が聞こえようものなら、必死に逃げて。

会社からの補助がなかったら、やってられない海外生活で。

子供は現地校で苦労して。

何とか、SNSではそれなりの写真をあげるように頑張り、皆からのライクやコメントで何とか水中から口を出して息している状況。

それがキラキラに見える駐妻の現実ではないでしょうか。

私からしたら、日本のコンビニでおにぎりを買った写真を見せられるだけで、日本の皆さんも十分キラキラして見えるんですけどね。

でも、日本の皆さんからしたら、コンビニのおにぎりなんて、キラキラからは程遠いことでしょう。

駐妻のキラキラもそう言うこと。

外野からしたら、見慣れていないもので、分かりやすくて、駐妻の対価なんて知りもしないってだけ。

昔の人は本当に上手い慣用句を思いつくなって思います。

この記事は、本当にこの慣用句に凝縮されています。

「隣の芝生は青い」と。

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テキサス在住の駐妻のかやこさんの記事が赤裸々に駐妻の現実を語っていて参考になりました。

https://note.com/kya28/n/n7ec052801848