勉強は将来のため?
なんのために勉強しているの?そう生徒に聞くと、10人中9人が将来のため、自分のため、と言います。
他には「勉強しないとお母さんに怒られるから」とかいう理由もありますが。
恩師の言葉
私の恩師の言葉に「大学は大学に行けなかった人のためにある」というのがあります。
大学で大いに学び、大学に行けなかった人のためにも世の中を良くしていきなさい、そのための大学ですよ、という意味だと理解しています。
勉強する意味は、この恩師の言葉に凝縮されていると思っています。
勉強はぜいたくだ
塾に来ている子達って、自分たちでは気づきませんが、世界的にはとっても恵まれている層です。
アメリカや日本という豊かな国に住んで、放課後に習い事ができるって相当リッチです。
食べ物に困ったこともなければ、屋根の下でフカフカのベッドで寝れる。
かたや世の中には、学校に行けない子供達がたくさんいます。
餓死してしまう子供達もたくさんいます。
住む場所のない子どもたちもたくさんいます。
勉強したくてもできない子供たち
私は学生時代、大学のプログラムでメキシコに行く機会がありました。
プログラムの目的は現地のことを知ることでした。
その時に、街灯も無いなか、暗くなるまで外で遊ぶ子供たちがいました。
その子たちに、自分の大学の絵葉書をあげました。
すると、「僕もここで勉強したい!」「私もここで勉強したい!」という声が上がりました。
勉強して何になりたいの?と聞くと。
「お医者さん!」「先生!」と目をキラキラさせて伝えてきます。
彼らはどんな家に住んでいるのか。
彼らの住む掘っ建て小屋には、電気さえも通っていませんでした。
お風呂だって、シャワーなんかなく、濡れたふきんで体を拭くだけでした。
床には段ボールが敷かれていました。
そんな環境で日々を過ごしている子が世の中にはまだまだいるわけです。
そんな世の中を少しでも良くするための勉強です。
どうやって世の中を良くしていく?
世の中を良くするというのはアメリカ大統領になれ、という大それたことではありません。
例えば、バスの運転手さんが、皆に笑顔でお客さんを迎えることも世の中を良くしています。
お客さんの中に、その運転手さんの笑顔に救われている人もいるかもしれない。
もしかしたら、自殺を考えている人が踏みとどまるきっかけになるかもしれない。
でも、笑顔でいるというのは力が必要。
力のない人には、笑顔でお客さんを迎えることもできない。
だから、どんな力でも良いから、力をつけて、力のない人たちのために、この世界を少しでも住みよい場所にする。
自分の力の及ぼす範囲で。
その力をつけるための勉強です。
専業主婦だって、世の中を良くしています。
子供が家に帰ってきて、元気なさそうだな、と思ったら、子供の話を聞いてあげる。
話を聞いてあげることで、子どもはすっきりしてまた頑張ろうと思える。
これだって世の中を良くしているわけです。
でも、話を聞くことも、聞く時間を作るのも、力が必要なんです。
人を助けるためには力が必要なんです。
その力をつけるための勉強です。
勉強は将来のため?
勉強することは、自分の経済的安定のためでもあるかもしれません。
高学歴な人たちは、収入も高い傾向にある。
経済的な安定は生きていく上で絶対に必要です。
大きい収入でなくても、安定は必要です。
でも、そのためだけの学歴だったらむなしい。
その人の真の力は自分のためだけでなく、人のためになって初めて本領発揮されるのですから。
どうせだったら、自分の力をフルに活用して、人の役に立って人生終えたいじゃないですか。
そのためにも、自分だけでなく、周りの人のために力を使うことです。
漢字を書くのも、作文書くのも、角度を求めるのも。
全部力をつけるため。
力をつけて、世の中を少しでも良くしていく、人を助けるためです。
その責任と使命が子供達にはあるんです。
世界は、子供達の活躍を待っています。
それを伝え続けていくのが、自分の役目だと思っています。
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