家族って、「時」と「覚悟」が必要なのかな、と思えた映画、それがinstant familyでした。

ポートランド郊外、シアトル郊外、バンクーバー・キャマスWAにて巣鴨アドバンススクール(学習塾)とビーバートンにて巣鴨キッズ(幼稚園)を運営しています、みとのやです。

いつもはamazon primeにあるドラマや映画などを眺めて何も見ずに終わるのですが、その日だけは、なぜか映画を見始めたんですよね。

その映画がこちら。

「Instant Family」

インスタントラーメンならぬ、インスタントファミリー。

一瞬で家族になれるのか。

それとも一瞬だけの家族なのか。

結論から言いますと、家族って時間はかかるのだけど、ある意味一瞬で、家族になれちゃうよね、っていう映画でした。

こちらの映画、一言で表すと

「里親の物語」となります。

里親とは

里親(foster child)と聞いた時、私はよく分かりませんでした。

よく養子にもらうとか言いますけど、里親ってなんだ?と。

里親とは、読んで字のごとく、誰かの里になる、親になることですね。

誰の親かと言いますと、色々な事情があり実の親と一緒に暮らせない子達の親です。

家庭内暴力だったり、ネグレクト、または貧困家庭など。

色々な事情で実の親と暮らせない子供たち。

現在、日本で親を必要としている子どもたちは45000人。

そのうち、里親制度を利用できているのが6000人。

まだ39000人ほどが、施設などに滞在しているのだそうです。

より詳しくは、こちらの里親制度を支援している日本子ども支援協会のウェブが非常に分かりやすいです。

日本子ども支援協会

ほほう。子どもを持ちたい夫婦が、里親制度を使うのか。

そう思う方もいるかもしれません。

しかし、この里親制度、子どもが欲しい夫婦のための制度ではありません。

あくまでも、実親の元では育てられないと判断された子どもたちが、より幸せな人生をあゆむための制度です。

マンガ コウノドリ(24)でも、里親制度のエピソードが展開されています。

こちらも涙なしでは、読めません。

↓ をクリックすると日本のamazon.co.jpへ

映画インスタントファミリー

そんな里親制度を利用した家族を描いのが、こちらのInstant Familyという映画。。

おそらく私は家族映画が好きなんでしょう。

以前にも書きましたが、是枝監督の「万引き家族」とかも飛行機の中で見て、号泣していましたからね。

参照記事:← アカデミー賞にノミネートされた万引き家族

話をインスタントファミリーに戻します。

子供ができずに悩んでいた夫婦。

彼らは里親制度を知り、里親になる決心をします。

最初は女の子一人だけを引き取る予定だったのですが、その子には兄弟がいると分かって、兄弟全員を引き受けることに。

子供たちは4歳、10歳、15歳。

15歳の女の子ですよ。

もし、そんな子が我が家に来たら、私も父親としてどう接すればいいのか、本当に想像もつきません。

この夫婦も例外ではなく、初めての子育てに日々悩みます。

なかなか心を開いてくれない子どもたち。

どう子どもに接したら良いのかわからない新米夫婦。

時には自分にダメ出しをしながらも、少しずつ子供たちとの距離を縮めていくわけです。

これって里親の家族だけでなく、普通の家族もそうだよな、って思うんです。

家族って血が繋がっているから、自然と家族になれるわけではありません。

悲しみも喜びも共有して、時間をかけて「家族」になれるのであって。

法律的に家族になれたとしても、心の上で家族になるには時間が必要です。

でもですね、時間だけで家族になれるなら、世の中の全ての家族が家族になれるはずです。

でも、実際は家族と呼べない家族もいるわけです。

そこにいても安心できない家族とでも言いましょうか。

法律上だけの家族に足りていないピースとは何か。

時間だけではなくて、もう一つのピースとは何か。

おばあちゃんの一言

私が好きなシーンは、本当に最後の手前。

自分たちかそれとも実の親か。

どちらが子どもたちを引き取るのか、という裁判が迫っていました。

その裁判官に向けて里親夫婦が書いた手紙。

その手紙にはこう書いてありました。

「私たちと居るのが良いのか、実の親の元に帰るのが良いのか。どちらとなっても子どもたちにとってベストな選択肢であることを祈っています。」

この手紙を読んでおばあちゃんがこう言います。

「あなたたち、何これ?子どもにとってベストな選択肢になることを祈ってます?何考えてるの?」

おばあちゃんは、自分たちで覚悟を決めない夫婦に対してこう締めくくります。

「子供達はね、あなたたちが本当に自分たちを愛してくれるのか不安なのよ!こんな手紙、書き直しなさいよ!」と。

そして家を去るおばあちゃん。

残ったのは、子供達のいない夫婦だけの静まり返った家でした。

その水を打った静かな家の中で、夫婦は覚悟を決めたんだと思うんです。

わがままと言われようが世間にどう思われようが、あの子達は自分の子どもだ、と。

その瞬間に、この家族は一瞬(Instant)で家族になれたんだと思うんですね。

もちろん本当の法律上の家族になれたかどうかは、映画を見てもらえたらと思いますが。

まとめ

里親制度を使って、子どもを育てる決心をした夫婦とその家族の物語。

里親制度を学ぶという意味でもオススメですし。

また、親の覚悟がもたらす変化も真理なのかな、と思える映画です。

心の上で家族になることって、時間だけでは不十分で。

子どもを産んだら家族になるのでもなく。

一緒に時間を過ごしたから家族になるのでもなく。

親の「覚悟」

何があろうがこの子達は自分の子なんだ!という覚悟がないと、本当の意味での家族にはなれないんですね。

冬休みにでも、家族と一緒に見たい映画だと思いますよ。

↓ アメリカのamazon.comへ

↓ 日本のamazon.co.jpへ

あとコウノドリ(24)も涙なしでは読めませんよ。