今まで数回に及び、アメリカで家を売る、と題して4回シリーズのブログ記事を書きました。
我ながら、ブログやっていて本当によかった、と思いましたよ。
だって多くの人に、あれだけのアップダウンを共有できたわけですからね。
ポートランド、シアトル、バンクーバーWAにて巣鴨アドバンススクール(学習塾)とビーバートンにて巣鴨キッズ(幼稚園)を運営しています、みとのやです。
さて、家を売るときの注意点として、不動産屋さん選びとか、修理についてとか、値段についてなど色々と述べてきたわけですけれども。
私が今回家を売ることで学んだ、自分の中で一番大きかったことは、存在しない解決策を外に求めない、というのがありました。
家を売るというのは、想像以上に困難の連続です。
人生もと言っては大袈裟かもしれませんが、人生も想像以上に困難の連続です。
それはお金のことかもしれませんし、人間関係のことかもしれません。
または子供のことや、健康のこと。
本当にさまざまな困難が私たちに襲いかかります。
そんな多くの困難の、本当に小さな困難の一つ。
それが私にとっては、家を売る、ということでした。
苦しさの正体
困難に直面する時、私たちは苦しさを覚えます。
苦しさの大小に関わらず、共通していることは、「求めても得られない」があります。
お金を求めても得られない。
いい人間関係を求めても得られない。
子供が欲しくても得られない。
健康が欲しくても得られない。
そんな時、人は苦しさを覚えます。
だから欲しがらなければいいんだよ、なんて、そんなのは茶番です。
ちゃんちゃらおかしい言い分です。
ちゃらんぽらんな言い分です。
ちゃぶ台をひっくり返したいです。
「ちゃ」で辞書を調べたら、色々と出てきましたので、使っておきました。
欲しがらない勝つまでは、ではないのですから。
人生、欲しいものは欲しがりましょう!
大いに欲張りましょう。
さて、そんな私は家を売りたかったのです。
家を売る上で、欲しいのに得られない苦しさとはなんでしょうか。
ショーイングで人が来て欲しいのに来てくれない。
オファーが届いて欲しいのに、届かない。
家を売りたいのに売れない。
求めても求めて、得られない、そんな時に人は苦しさを感じます。
そして、私たちの傾向として、それを外に求めてしまいがちです。
不動産屋さんが頑張ったら売れる。
FRBが金利を下げてくれたら売れる。
もっと家を修理をしたら売れる。
私たちは、外に理由を求める天才でもあります。
それは、私たち大人だけでなく、子供たちも同じなんですよね。
中学数学
中学数学の点Pが動く問題。
点Pが1秒に1センチ動く場合の面積を求めない。
皆さんも記憶にあるかもしれません。
そんな時に生徒がいうのは、点P動くなよ!です。
点Pさえ存在しなければ、俺らはこんなに苦労しなくて済んだのに。
それが彼らの言い分なんです。
つまり、原因は、点Pにあり、自分にはない、ということ。
勉強がしたくない中学生の言い分、といえばそれまででしょうが。
机に足の指
私たちも翻ってみると、同じようなことを日々しているわけですね。
例えば、机に、足の小指をぶつけた、ことはありますか。
その時、痛いじゃないですか。
いた!ってなりますよね。
足の小指がジンジンくるわけです。
森高千里さんの歌声だって聞こえてくるわけです。
「ジンジンジングルベル♪ジンジンジングルベル♪メリークリスマス♪」と。
そして森高さんの歌声を忘れた頃、その怒りを江口洋介さんに向けるんですよね。
なんで森高千里さんの結婚相手なんだ!と。
いえ失礼いたしました。
もうずいぶん前の話なのに、昔のことを思い出して感情が昂ってしまいました。
机に足の指をぶつけた話でした。
なんでここに机があるの!
でも、ぶつけたのは自分なんですけどね。
でも、その自覚がない。
自分は被害者である。
その自覚しかない。
自分は加害者である、という自覚がない。
でも本当は被害者でもあり、加害者でもあるわけですよね。
1人二役を演じているわけですね。
机がそこにあったって、ぶつけなければいいのですから。
家を売る
さて、話を戻して、家を売る問題。
私は家が売れないのは、色々と理由は外にある、と思っていたんですね。
私は被害者である、と。
値段が高い?不動産屋さんが悪い?FRBの金利上昇が悪い?市場が悪い?買い手が減っている?
色々と理由をつけては、私は自分の責任ではない、と責任転嫁をしていたわけです。
それはまるで、点Pに責任転嫁する中学生であり、足の指の痛さを机に責任転嫁する大人であり。
魔法を求める
私たちはふとすると外に原因があると思ってしまう。
外に責任があると考えることは、外の魔法を求めてしまう、とも言い換えることができますね。
子供に変わってほしい!と思って子供を塾に通わせる保護者も同じでしょう。
塾に通わせたら魔法のように集中できるようになる。
そんなわけではないですよね。
そんな塾があるのなら、世の中のすべての子どもたちがその塾に行っていることでしょう。
でもそんな塾はありません。
そんな教育機関だってありません。
ハーバード大学や東京大学だって、そんな場所ではありません。
でも、いつの間にか錯覚してしまう。
ここに行けば、私の問題は解決してしまうだろう、と。
ここに頼めば、私の問題は魔法のように消え去ってしまう、と。
私たちはふと気づくと他人任せになりやすい。
他人の魔法で得たいものを得る。
でも、そんな魔法は世界中探してもないんですね。
私でいえば、家を売るのに魔法はないのです。
こうすれば家は売れる、そんな魔法はありません。
なぜなら一つ一つの家は違うから。
家の状況によって、やり方は変わってくるから。
でも、そんなやり方、不動産屋さんなら知っているでしょ。
今までたくさん家を売ってきたんでしょ。
これが私のスタンスでした。
でも、そんなの無理な話です。
だって、一つ一つの家は違うし、景気だって違う。
ましてや買い手だって毎回毎回違うわけです。
不動産屋さんだって、この家をこの状況下で、今の買い手に売るのは初めてなのです。
解決策は、外にはないんです。
外にはないのに、外に求めてしまう。
ないものを求めてしまう、これが苦しさの原因でもあります。
外にないなら。。。
では、外にはないのなら、中にあるのでは?
そうです。
私たちの外には解決策はないのですが、中に、解決策があるんですよね。
実際は解決策ではありません。
解決につながる糸口と言えばいいでしょうか。
自分の中にあるんですよね。
外にないのだから、中に求めていきましょう。
中にあるとはどういうことか。
例えばですね、夜1人で歩いていたとしましょう。
真っ暗です。怖いですよね。
茂みが少し動くだけで、ビビりますよね。
風が吹いただけなのに、まるで何かが茂みに隠れているんじゃないか、と思うわけです。
ビビっていると、ただの茂みが必要以上に恐ろしく見える。
ビビっていると、ただの木の枝が蛇に見える。
そう、これも自分は被害者であると思いながら、自分が加害者でもあるというパターンです。
でも、そんな時にビビらない。
心で負けない。
そうしたらですよ。
茂みなんて、ただの茂みです。
動いていたって、せいぜいリスかネズミでしょう。
むしろ彼らの方が数十倍も大きい人間にビビっていることでしょう。
解決策は外にはありません。
怖いからと、茂みを電動ノコギリで破壊したところで、あなたはただのシュワちゃんでしょう。
電動ノコギリで茂みを破壊しておきながら、「I will be back.」なんて言っているかもしれません。
毎回小ネタを挟むたびに、本題を忘れてしまうブロガーです。
そうです。
解決策は外にはないのです。
中にあるのです。
心で負けない、とはそういうことなのです。
最初は家を売ることにビビっていた私ですが、私は負けないぞって決めたのです。
FRBが金利を上げてこようが。
どれだけ不動産屋さんが売れない理由を述べてこようが。
どれだけ修理項目が増えようが。
どれだけ周りの家が売れていこうか。
どれだけ周りの家が売れなかろうが。
絶対に売る、絶対に負けない。
そう決めていたのです。
サン=テグジュペリ
私が大好きな小説家のサン=テグジュペリがいるんですけどね。
星の王子さまとかで有名な作家です。
著「夜間飛行」でこんなことを述べています。
「わからないかね、ロビノー。人生に解決策などない。前に進む力があるだけだ。つまりその力を創り出すしかない、そうすれば解決策はあとからついてくる」
サン=テグジュペリ. 夜間飛行 (Japanese Edition) (p. 84). Kindle Edition.
つまり、「人生に解決策などない」なんですよね。
あるのは負けない心、前に進み続ける力。
それだけなのです。
それを忘れなければ、「解決策は後からついてくる」のです。
絶対に家を売る、そう決めて、何が起きてきても、家を売ることを忘れない。
床下に水があろうが、FRBが金利をどんどん上げようが、周りの家がどんどん値下げしていようが。
家を売る、そう決めて忘れない。
そうすれば、気づいたら家が売れている、ということです。
勉強も同じですね。
点Pがとか言って責任転嫁している間は、まだまだです。
責任転嫁したって何も解決にはなりません。
でも、心で負けない。
何があっても負けない。
進み続ける。
そうしたら解決しているのです。
進み続けることを忘れた時に、人は負けます。
だから、安西監督はアゴをタプタプさせながら、こう言ったんじゃないですか。
「諦めたらそこで試合終了ですよ」と。
実は本当の問題というのは、家が売れたかどうかではないんですよね。
その前の、諦めていないか、心が負けているのか、それとも勝っているのか、。
実はそれだけの差なのです。
家が売れる、というのは結果でしかありませんから。
勉強の成績も同じですね。
どんな成績がこようが、成績アップと決めて、勉強し続けるのです。
テストで80点取ろうが。
20点取ろうが。
100点取ろうが。
点数というのは、仮のものです。
本当に大事なことは、進み続けているかどうか。
100点取ったってそこで油断したら負けです。
20点だって、次はもっといい点取るぞ!と心に決めたらそれは勝ちです。
心で負けていないかどうか。
これは家を売ることだけのことではありません。
お金だってそう。
人間関係だってそう。
子供だって、健康だって。
私たちはふとすると、外に責任があると思い、外に解決策を求めてしまいがちです。
でも、そうではありません。
「わからないかね、ロビノー。人生に解決策などない。前に進む力があるだけだ。つまりその力を創り出すしかない、そうすれば解決策はあとからついてくる」
サン=テグジュペリ. 夜間飛行 (Japanese Edition) (p. 84). Kindle Edition.
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