屋根に苔(こけ)がついていてですね。

屋根に苔がついたままだと大変なので、業者さんに屋根の掃除をやってもらいました。

そうしたらですね。

なんでしょうね、このやるせない感じ。

なぜ自分でやってみなかったのだろう、という後悔。

私は悟りました。

自分は家の問題を解決したいだけではないんだ!と。

問題解決のために、自分で試行錯誤して、経験値を積みたいのだ、ということを。

ポートランド、シアトル、バンクーバーWAにて巣鴨アドバンススクール(学習塾)とビーバートンにて巣鴨キッズ(幼稚園)を運営しています、みとのやです。

家を持つということ

さて、家を持っているとですね。

次々と試練が襲ってきます。

キッチンシンクはもちろんのこと。

断熱材を入れてみたり

家のフェンスが崩壊したり

まぁ、いろいろあるわけですよ。

家を持つって贅沢だな、って思っていましたけれど、贅沢の裏には色々と見えない苦労もあるものです。

家を持つ苦労を知れた、という意味では家買って良かったと思っています。

屋根の苔

今回は屋根にくっつき始めた苔です。

これを取っておかないと、屋根の寿命が縮みます。

屋根を少しでも延命しようと思ったら、苔を取っておく必要があるのです。

え?屋根って寿命があるの?

そう思ったのは私だけではないでしょう。

そうなんです。

あの雨や風から私たちを守ってくれている屋根。

屋根にも寿命があり、時が来れば屋根も死を迎えます。

屋根にも寿命があるのか、と。

私も一回だけ、屋根の上に登って、手で苔をとってみました。

本当に簡単に取れます。

でも、この屋根全部やるの大変だろうな、どうせめっちゃ大変な思いをして、途中であきらめて、奥さんに業者さんに頼むように言われて、最終的に業者さんが来て、一瞬で仕事が終わるんだろうな、とオチが見えていたわけですね。

今までの経験から。

そのために、今回は最初から業者さんに頼もう、ということで頼みました。

私も賢くなったものです。

無謀な挑戦をせずに、最初から業者さんに丸投げです。

んで、業者さんが来てくれました。

私は優雅にコーヒーを飲んでいました。

屋根の上が騒がしいな、と思っていたら、苔が屋根の上から落ちてきます。

おそらく高水圧のもので掃除をしてくれているのでしょう。

それが30分ほどでしょうか。

その後は、家の壁についた汚れも水圧洗浄機で綺麗にしてくれました。

あっという間に終わった、屋根の掃除。

オンラインでお支払いを済ませて、終了です。

これで終わってしまいました。

目の前にはきれいな屋根がありました。

屋根にあった苔はさっぱり無くなっていました。

私はコーヒーをすすりました。

うーん。

なんでしょう、このやりきれない感覚。

目の前には欲しかったキレイな屋根があるのに。

非常に後悔だけが残りました。

人間、死んだ時に後悔すること。

それは挑戦しなかったこと、らしいです。

しなければよかったこと、ではないそうです。

こうしておけばよかった、ということを後悔するらしいのです。

「死」を目の前にしている人と、「苔」を目の前にしている人を比べても全く説得力はないですが。

私は挑戦したかったのだと思います。

屋根に上がって、苔を取るということに挑戦したかったのだ、と。

でも、私はそのチャンスを逃しました。

お金を払って業者さんにやってもらったからです。

私が賢くなってしまったからです。

そして、もうそのチャンスは当分やってきません。

屋根に苔が積み上がるまで、4年はかかるでしょう。

屋根にある苔を取る、というチャンス。

私は4年に一度のチャンスをみすみす逃したのです。

偶然か、オリンピックだって4年に一度です。

4年に一度のチャンスを逃すということが、どれだけ悔しいことか。

オリンピック選手なら私の悔しさを痛いほどに分かってくれることでしょう。

なんたる失態。

お金で解決してしまう。

これが本当に自分がやりたかったことなのだろうか、と。

お金を払って、誰かに苔を取ってもらう。

大したことに聞こえないかもしれません。

でも、私は挑戦さえもしなかった。

挑戦してみて、こりゃ大変だ、と実感して、業者さんに頼んでいたら、その業者さんへのありがたみも実感できていたことでしょう。

でも、今回は自分は何も苦労せずに、ただ業者さんに頼んで終わってしまったのです。

感謝の「か」の字もありません。

また、お金を払った気さえしていません。

なぜなら、クレジットカードで支払いを済ませたからです。

そうです。

請求書が届くのは一ヶ月後です。

私はただ単にクレジットカードの数字16桁を入力しただけなのですから。

お金を払った気がしないのではなく、まだ払っていないのですから。

払った気がしないのは当たり前です。

私は賢く業者さんに頼む人間でありたかったのか。

否。

私は無謀な挑戦をしなくていいのか。

否。

私は愚かでもいい。

挑戦してみたかったのだ、ということに今回の屋根の掃除を通して気づいたのです。

まとめ

人生において自分は何をどうしたいのか、を考えることの大事さを痛感しました。

私は誰かにお金を払って、家の困りごとを解決してもらいたいわけではないのです。

そうではなく、一度自分でやってみて、試行錯誤してみて、そして無理だと諦めて、業者さんに頼みたいのです!

そんなことを妻に伝えたら、こう言われました。

「面倒くさいね」と。

そうです。

私は面倒くさい人間なのです!

私は経験値を得たいのです。

ドラクエのキャラのようにレベルアップしたいのです。

経験値を積んで、次のレベルに上がりたい。

もっと人生という経験値を積みたい!

人は「死」から人生の大事なことを学ぶ、と言いますが。

私は「苔」から人生の大事なことを学びました。

今日からまた業者さんにストレートには頼まずに、自分で挑戦してみて、諦めてから、業者さんに頼みたいと思います!