もう2018年も終わりですね。今年出会った教育関連の本を、ご紹介いたします。どの本も、様々な新しい発見をもたらしてくれたものです。

各本ですが、必ずしも2018年に出版されたものではありません。あくまでも私が2018年に出会った本です。

第5位 いい子に育てると犯罪者になります

こちらの本は、衝撃的な内容でした。もうタイトルからして、衝撃的ですけどね。

「いい子」の定義としては、親の言うことを素直に聞くけど、自分の感情を押し殺している子、です。そう言う子が犯罪者になりやすい。そして犯罪を犯して、反省させても、結局感情を押し殺しているだけなので、何も解決に向かわない。

解決策としては、押し殺している感情をしっかりと認識させることが大事、とのこと。

私もつい、息子が何か他の子に迷惑をかけると、「相手がどう思うか考えてごらん」とか言って反省させようとしてしまいます。でも、本当は、どうしてそう言う迷惑をかけたのか、を息子本人から聞いてあげることの方が、自分を見つめ、次に繋がるんですよね。

大きな学びでした。

こちらの著者の岡本さんはもう亡くなられているそうで、他にも「反省させると犯罪者になります」と言う本の方が有名かもしれません。

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第4位 ほめると子どもはダメになる

こちらの本も、衝撃的ですよね。もう本は衝撃的なタイトルつけるしかないのかもしれませんね。でも、こちらの本、褒めて伸ばす!的なタイトルが多く広がっていて、もっと厳しさも必要なんじゃないの、と言うバランスをとっていきましょう、と言う教育本ですね。

実は、褒めて伸ばしましょう!と言う本も、褒めるだけじゃダメですよ、と言っているのですが、タイトルだけを見て褒めて伸ばそうとする親が多くなってきている、と警鐘を鳴らしています。

この本を読むと、子供に厳しくなれます。本当に両方必要だと思います。褒めるのも厳しさも。特に男の子には。

みんながみんなオリンピック目指すわけではありませんが、ある程度の厳しさに耐えられないようでは、金メダルなんて取れませんから。おそらく欧米から褒めて伸ばす文化が輸入されたのだと思います。

でも、アメリカって厳しいですよ。褒めるけれど、結果は自己責任ですからね。自己責任って究極の厳しさですよ。

第3位 学力の経済学

これも本当に面白い本でした。ポートランド校の校舎にも置いてあります。

「特に子供の教育に時間やお金をかけるとしたらいつがいいのか」と言う箇所を読んで、最初は大学じゃないの?と思っていたのですが、そんな当たり前な回答ではもちろんありませんでした。

もっとも収益率が高いのは、子どもが小学校に入学する前の就学前教育(幼児教育)です


これを読んでからは、幼児の息子に教育費はかけておこうと思いましたね。教育費といっても、決して教育機関に預ける、ということだけでなく、いろいろな体験をさせる、という意味で。

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第2位 AI vs 教科書が読めない子どもたち

この本は衝撃的でした。AIが人の仕事の代わりをしていく、その代わり、他の多くの仕事が生み出される。しかし、その多くの仕事は、今の子どもたちでは対応できない、というものでした。著者は今の子どもたちに必要なのは基礎的読解力と言っていました。基礎的読解力を上げるために何が必要か。それがまだ分かっていないようです。

ただ一つ言えるのは、今のように公式だけ暗記して、問題を解く方法は、まさにAIが得意としていることですよ、と。

私は、要はしっかり勉強しなさいよ、ということと理解しています。結局、人間は原点に戻るってことでしょうか。英語が大事だ!プログラミングが大事だ!色々と言われていますが、要はしっかり勉強しておきなさいよ。考える力を養いなさいよ、ということと理解しています。

第1位 英語を子どもに教えるな

これだけは2018年に出会った本ではないのですが、これは不動の1位なため、紹介させてください。この本は、海外で子どもを育てるなら、マストな本です。とにかく読んでください!

中身としては、英語を教えるな!ということよりも、早期教育とかいうけれど、本当にそれが大事なことなの?という本だと理解しています。

特に最終章の親が留意すべき10のポイントとか。アメリカでバイリンガル教育をしている家庭は是非読んでもらいたいところ。

  1. 学習の開始時期にこだわるな
  2. 脳の世界は謎だらけ、教材・教授法に惑わされるな
  3. 親子の「対話の質」を高めよう
  4. 「聞く力」「質問する力」を鍛えよう
  5. 「読み聞かせ」で「聞く力」「読む力」を養おう
  6. 子どもの「感性」を磨こう
  7. 子どもの「選択力」を育もう
  8. 子どもの「リサーチ力」を高めよう
  9. 外国人との「生きた交流」を体験させよう
  10. 英語力は一生かけて身につけるものと覚悟する

特に345番のところで、「聞く力」をしっかり鍛えよう、と言っているのが印象的でした。結局は人の話を聞くことができなければ、言語力といっても限界があるからです。聞ける人が成長する人なのです。

宣伝ですが、うちの園(巣鴨キッズ)は「聞く力」を第一優先として指導しています。巣鴨アドバンススクール(塾)でも人の話を聞くことを第一のルールとしています。

特に幼児期の絵本の読み聞かせは、その後の読書につながるという意味で、どこの家庭でも、「もうやりきった!」というくらいやっておくべきです。(参考記事:国語の成績を上げるには?)

読み聞かせで、聞く力を養い、読書の楽しさを知り、読書ができる人間になれば、人生で得します。

まとめ

2018年に読んだ教育関連の本ベスト5でした。塾の先生、幼稚園の園長としてもこれらの本は、大きな学びとなっています。順位をつけてはみましたが、どれも貴重な学びを提供してくれます。是非みなさんも気になった本から手にしてみてください。(↓をクリックするとamazon.co.jpに飛びます)

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